Be praying. Be praying. Be praying.
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加月さんの日記に書かれていたネタが素晴らしかったので、拝み倒して書かせていただきました。加月さんありがとうございますっ!!
紅蓮単体ですが紅勾気味。
余談。
小学生のころ、飼育小屋付近に子猫三匹くらい捨てられてて、みんなで面倒見たことを思い出しました。
ある日気づいたら亀のいる池の前に段ボール、除いてみたら猫三匹。あれはびっくりしましたよ。
クラスメートとお金出しあって近くのホームセンターで猫缶買ったりした。
でもそのうち先生に「懐いて学校に住みついたら困るから」ってお世話禁止令が出ました。それからたいして時間が経たないうちに子猫たちいなくなっちゃってました……。
保健所連れて行かれちゃったのかな、って考えると悲しくなります。
せめてあの子たちが一回でもお腹いっぱいご飯食べれたことがあったらいいな。
それから同じく小学生のころ、公園に猫が捨てられてたのこっちも世話したな~って思いだしました。
こっちは毛布とか餌とかと一緒に捨てられてたから、学校の猫たちよりは「誰か世話してあげてください」感があった。
こっちはそのうち勝手に巣立っていきました(笑)今でもどっかで達者に生きてればいいと思います。
紅蓮単体ですが紅勾気味。
余談。
小学生のころ、飼育小屋付近に子猫三匹くらい捨てられてて、みんなで面倒見たことを思い出しました。
ある日気づいたら亀のいる池の前に段ボール、除いてみたら猫三匹。あれはびっくりしましたよ。
クラスメートとお金出しあって近くのホームセンターで猫缶買ったりした。
でもそのうち先生に「懐いて学校に住みついたら困るから」ってお世話禁止令が出ました。それからたいして時間が経たないうちに子猫たちいなくなっちゃってました……。
保健所連れて行かれちゃったのかな、って考えると悲しくなります。
せめてあの子たちが一回でもお腹いっぱいご飯食べれたことがあったらいいな。
それから同じく小学生のころ、公園に猫が捨てられてたのこっちも世話したな~って思いだしました。
こっちは毛布とか餌とかと一緒に捨てられてたから、学校の猫たちよりは「誰か世話してあげてください」感があった。
こっちはそのうち勝手に巣立っていきました(笑)今でもどっかで達者に生きてればいいと思います。
なー。
どこか気の抜ける鳴き声が聞こえた気がして、音の方向を見てみると、歩道と道路を隔てるように設けてある植え込みのなかに案の定猫がいた。痩せているわけでも太っているわけでもない標準体型の黒猫である。首輪をつけていないところからすると、野良か。
そのまま立ち去ろうとした紅蓮だが、何故だかその猫とばっちり目が合ってしまい、思わず足を止めた。一目散に逃げられるのは、なんとなく嫌である。しかし、猫も猫で紅蓮を見たまま動こうとしない。警戒しているのは丸分かりなのに、何故逃げないのだろうと紅蓮は首を傾げた。
左手に下げている買い物袋の中に冷凍食品やアイスがないことを確認してから、紅蓮はアスファルトに片膝をつけた。猫が一歩後ずさる。逃げられるか、と思いながらアクションをしないでおくと、猫の方もそれ以上は動かなかった。
人通りの少ない道路で、周りに人間は紅蓮以外誰もいない。厳密には紅蓮も人間ではないが、この際それは横に置いておくこととする。
しばらく距離を崩さないまま、しかし何故だか視線だけは交差させて呼吸を数えていると、その距離を猫の方からそろそろと崩してきた。どうやら自分にとって害のないものと認められたらしい。原因としては、猫を見つつも頭では今日の夕飯のことを考えていたことが挙げられそうだ。
ゆっくりゆっくりと距離を縮めてくる猫を紅蓮は辛抱強く待った。そもそもどうして猫と交流を図ろうとしているんだと頭の中で誰かが言った気がしたが、それは敢えて黙殺することにする。答えは出るには出たが他の誰かに訊け、と我ながら突っ込みどころ満載なものになった。他の誰かっていったい誰だ。
なー、と猫がまた鳴いた。しばらく紅蓮の周りをうろうろと歩いていた猫が物欲しげに紅蓮を見た気がした。
「………餌が欲しいのか…?」
言葉が分かっているのかいないのか、猫はまた「なー」と鳴いて、ビニール袋に鼻先を近づけた。噛みつかれでもしたらたまらない、とビニール袋を避難させておいて、何かなかったかと一応考える。ソーセージか何かを買っていたら与えたのだが、あいにくこの場で与えられるような食料はこの中にはない。
「悪いが、何もないぞ」
なー。目を細めて鳴いたその表情がどこか不服そうに見える。そのまますっと紅蓮から離れていった猫は、だのに何故だか「あー逃げて行ったか」と見ている紅蓮の方へ再びやってきた。猫の一連の行動の理由が分からずに紅蓮は瞬きを数度繰り返す。
逃げる気配が感じられない。尻尾もたっている。機嫌がいいのだろうか。
紅蓮は猫の方へそろそろと手を伸ばしてみた。紅蓮の手のひらへ鼻先を押しやった猫は、別段紅蓮の手を拒絶しているようには見えない。そのまま頭を一度くしゃりと撫でてやって、喉元を指先でくすぐってやる。ごろごろと猫の喉が鳴った。気持ちいいらしい。
案外人懐っこいな、と紅蓮は思った。じきに紅蓮のことを遊び相手ととらえたのか自分からすり寄ってくる。五分前に警戒心剥き出しだった猫と同じ猫だとは思えないほどだ。
しばらく猫を撫でながら、猫じゃらしでもあったら思いっきりじゃれてくるんだろうなぁと考えていると、そのうち思考はそう言えばあいつも動物に喩えてみたら絶対に猫だなと変な方向へ横滑り始めた。
紅蓮限定で我が儘で気まぐれで、言葉を選ばずに言ってしまえば俺はお前のパシリか何かかと疑ってしまうような言動を取られたことは過去何度も数え切れないほど、加えてこの猫のようには絶対に甘えてきてくれないという難攻不落の女。千年以上前からの付き合いと言えどその思考回路に紅蓮の理解はとうてい及ばない。
「あいつもなぁ、たまにはお前くらい甘えてきてもいいと思うんだが、どう思う?」
どう思うも何もないのに、気づけばなんとなく呟いていた。なー、とやや右肩上がりの音で猫が応える。律儀な猫だ。
「…だが、甘えてきたらきたで俺の理性が吹っ飛びそうだからな……」
ちなみに前科も持っている。その後に待っている制裁も身を持って知っている。
いやだが、普段可愛くない言動ばかり取って一向に甘えてこない女がいきなり甘えてきたりした日にはついうっかり手が出もするだろう。そうでなくとも彼女は無自覚のうちに大量の爆弾を投げつけてくれるのだし、不意打ちで可愛い言動を取られたときだって実は相当我慢しているのだし――――――と横滑って行った思考はどんどん妙な方向へ爆走して戻ってくる気配がない。
それにストップをかけたのは、猫の鳴き声だった。なー、と間の抜けた声に紅蓮も「どうした?」と応える。
しばらくごろごろと紅蓮の手で遊んでいた猫は、最後になぁ、と、まるでさよならと言うように鳴くと、近寄ってきたと時とは段違いの速度で駆けて行った。植え込みの中に身を隠してからは猫の行方は紅蓮には追えなかった。
さて、と紅蓮も立ち上がる。それなりに時間を食ってしまった。急いで帰って夕食の準備に取り掛からねば。
余談だが。
もともとその猫のテリトリーがそのあたりだったのか、そして紅蓮の匂いを覚えたのか、紅蓮がその道を通ると五回に一回くらいはその猫が出てくるようになった。二度目以降も一応の警戒はしつつも結局近づいてくる。紅蓮が毎回猫の相手をしてやるから五回目くらいから遊び相手として猫に完全に記憶されたようだ。
そしてその五回に一回の時に偶然勾陣と一緒に居て、「いつの間に懐かれたんだ?」とからかい混じりに尋ねられるのは、また別の話である。
猫とじゃれてる紅蓮書きたかったのに、お前いったい何したんだって話になった。あれ?
どこか気の抜ける鳴き声が聞こえた気がして、音の方向を見てみると、歩道と道路を隔てるように設けてある植え込みのなかに案の定猫がいた。痩せているわけでも太っているわけでもない標準体型の黒猫である。首輪をつけていないところからすると、野良か。
そのまま立ち去ろうとした紅蓮だが、何故だかその猫とばっちり目が合ってしまい、思わず足を止めた。一目散に逃げられるのは、なんとなく嫌である。しかし、猫も猫で紅蓮を見たまま動こうとしない。警戒しているのは丸分かりなのに、何故逃げないのだろうと紅蓮は首を傾げた。
左手に下げている買い物袋の中に冷凍食品やアイスがないことを確認してから、紅蓮はアスファルトに片膝をつけた。猫が一歩後ずさる。逃げられるか、と思いながらアクションをしないでおくと、猫の方もそれ以上は動かなかった。
人通りの少ない道路で、周りに人間は紅蓮以外誰もいない。厳密には紅蓮も人間ではないが、この際それは横に置いておくこととする。
しばらく距離を崩さないまま、しかし何故だか視線だけは交差させて呼吸を数えていると、その距離を猫の方からそろそろと崩してきた。どうやら自分にとって害のないものと認められたらしい。原因としては、猫を見つつも頭では今日の夕飯のことを考えていたことが挙げられそうだ。
ゆっくりゆっくりと距離を縮めてくる猫を紅蓮は辛抱強く待った。そもそもどうして猫と交流を図ろうとしているんだと頭の中で誰かが言った気がしたが、それは敢えて黙殺することにする。答えは出るには出たが他の誰かに訊け、と我ながら突っ込みどころ満載なものになった。他の誰かっていったい誰だ。
なー、と猫がまた鳴いた。しばらく紅蓮の周りをうろうろと歩いていた猫が物欲しげに紅蓮を見た気がした。
「………餌が欲しいのか…?」
言葉が分かっているのかいないのか、猫はまた「なー」と鳴いて、ビニール袋に鼻先を近づけた。噛みつかれでもしたらたまらない、とビニール袋を避難させておいて、何かなかったかと一応考える。ソーセージか何かを買っていたら与えたのだが、あいにくこの場で与えられるような食料はこの中にはない。
「悪いが、何もないぞ」
なー。目を細めて鳴いたその表情がどこか不服そうに見える。そのまますっと紅蓮から離れていった猫は、だのに何故だか「あー逃げて行ったか」と見ている紅蓮の方へ再びやってきた。猫の一連の行動の理由が分からずに紅蓮は瞬きを数度繰り返す。
逃げる気配が感じられない。尻尾もたっている。機嫌がいいのだろうか。
紅蓮は猫の方へそろそろと手を伸ばしてみた。紅蓮の手のひらへ鼻先を押しやった猫は、別段紅蓮の手を拒絶しているようには見えない。そのまま頭を一度くしゃりと撫でてやって、喉元を指先でくすぐってやる。ごろごろと猫の喉が鳴った。気持ちいいらしい。
案外人懐っこいな、と紅蓮は思った。じきに紅蓮のことを遊び相手ととらえたのか自分からすり寄ってくる。五分前に警戒心剥き出しだった猫と同じ猫だとは思えないほどだ。
しばらく猫を撫でながら、猫じゃらしでもあったら思いっきりじゃれてくるんだろうなぁと考えていると、そのうち思考はそう言えばあいつも動物に喩えてみたら絶対に猫だなと変な方向へ横滑り始めた。
紅蓮限定で我が儘で気まぐれで、言葉を選ばずに言ってしまえば俺はお前のパシリか何かかと疑ってしまうような言動を取られたことは過去何度も数え切れないほど、加えてこの猫のようには絶対に甘えてきてくれないという難攻不落の女。千年以上前からの付き合いと言えどその思考回路に紅蓮の理解はとうてい及ばない。
「あいつもなぁ、たまにはお前くらい甘えてきてもいいと思うんだが、どう思う?」
どう思うも何もないのに、気づけばなんとなく呟いていた。なー、とやや右肩上がりの音で猫が応える。律儀な猫だ。
「…だが、甘えてきたらきたで俺の理性が吹っ飛びそうだからな……」
ちなみに前科も持っている。その後に待っている制裁も身を持って知っている。
いやだが、普段可愛くない言動ばかり取って一向に甘えてこない女がいきなり甘えてきたりした日にはついうっかり手が出もするだろう。そうでなくとも彼女は無自覚のうちに大量の爆弾を投げつけてくれるのだし、不意打ちで可愛い言動を取られたときだって実は相当我慢しているのだし――――――と横滑って行った思考はどんどん妙な方向へ爆走して戻ってくる気配がない。
それにストップをかけたのは、猫の鳴き声だった。なー、と間の抜けた声に紅蓮も「どうした?」と応える。
しばらくごろごろと紅蓮の手で遊んでいた猫は、最後になぁ、と、まるでさよならと言うように鳴くと、近寄ってきたと時とは段違いの速度で駆けて行った。植え込みの中に身を隠してからは猫の行方は紅蓮には追えなかった。
さて、と紅蓮も立ち上がる。それなりに時間を食ってしまった。急いで帰って夕食の準備に取り掛からねば。
余談だが。
もともとその猫のテリトリーがそのあたりだったのか、そして紅蓮の匂いを覚えたのか、紅蓮がその道を通ると五回に一回くらいはその猫が出てくるようになった。二度目以降も一応の警戒はしつつも結局近づいてくる。紅蓮が毎回猫の相手をしてやるから五回目くらいから遊び相手として猫に完全に記憶されたようだ。
そしてその五回に一回の時に偶然勾陣と一緒に居て、「いつの間に懐かれたんだ?」とからかい混じりに尋ねられるのは、また別の話である。
猫とじゃれてる紅蓮書きたかったのに、お前いったい何したんだって話になった。あれ?
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