Be praying. Be praying. Be praying.
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=お宝発見。
地元の中古同人系ショップ(?)にて少陰ドラマCDとサントラ衝動買い。
だって全部小冊子付きだったんだぜ!?
窮奇編二巻だけはなかったけどまたお宝発見できることを願って時々行こうと思います。メイトの上にあるんだし。
柳の下上等。むしろ二度あることは三度ある。
……でも風音編三巻以降は持ってたのに得点につられて買ったのは我ながら笑える。
いいけどさっ、自分のコレクター癖なんて今に始まったことじゃないし!
現パラ小冊子持ってて内容全部読んでるのに、結城先生の同人誌見つけて「これ買うべきか…?」とか凄い本気で悩んだりとか(苦笑
以下チャット罰ゲームで書いた小話ふたつめ。
青后。
地元の中古同人系ショップ(?)にて少陰ドラマCDとサントラ衝動買い。
だって全部小冊子付きだったんだぜ!?
窮奇編二巻だけはなかったけどまたお宝発見できることを願って時々行こうと思います。メイトの上にあるんだし。
柳の下上等。むしろ二度あることは三度ある。
……でも風音編三巻以降は持ってたのに得点につられて買ったのは我ながら笑える。
いいけどさっ、自分のコレクター癖なんて今に始まったことじゃないし!
現パラ小冊子持ってて内容全部読んでるのに、結城先生の同人誌見つけて「これ買うべきか…?」とか凄い本気で悩んだりとか(苦笑
以下チャット罰ゲームで書いた小話ふたつめ。
青后。
彼女は器用で、男が見落としてしまうような細かなことまできちんと気がつく。つまりは他者と交わることに関しては何不自由なくこなしてみせるのに、こと自分のことになると途端に不器用になる節がある。
「あの、青龍……もう、いいですから、自分でやりますから、その……」
「煩い。自分でやって酷くしたのはどこの誰だ。すぐ済むからおとなしくしていろ」
「……」
早何度目かになる控えめな抗議を切って捨てて、青龍は丁寧に天后の髪を梳いていく。――正しくは、戦闘と突風と彼女自身のせいで見事に絡まってしまった彼女の銀糸をほどいていく。
もともとは本当に小さなほつれだったのだが、気になって指摘してみたところ天后が自分で直そうとして、結果がこれだ。視覚での確認が不可能、かつ後ろ手での作業と言うことでやりづらいのは青龍にもよく分かるのだが、だからと言って、――普段様々なことをそつなくこなす女が、彼女の作業が終わるまで黙って待っていようとした青龍が思わず「代われ」と半ば強引に髪をいらい始める程度に不器用になるといったい誰が想像できる。
「………すまん」
「え?」
「もっと早く変わってやればよかった」
「――っ、それ嫌味ですか!? いいですここまででいいですありがとうございました後自分でやります!!」
「何故そうなる」
ここで第三者がいたのなら、お前の言葉選びが悪すぎる、と指摘が入るのだろうが、残念ながら指摘してくれる第三者がいない。
天后が怒った理由が分からないゆえに眉間の皺を一本増やし、しかしそれでも青龍の手は黙々と作業を続ける。
傷つけないように、千切れてしまわないように、丁寧に。
「こうなったのは初めてか」
「いえ……あの、普段は勾陣がしてくれるから……」
その勾陣が現在いるのは都から遠い出雲の地だ。流石に水鏡で物理的な接触ははかれない。
さらさらと、ほどけては指先から逃げていく髪に、どうしてこれが絡まるんだと疑問を覚えながら、綺麗な銀だとぼんやり思う。銀、という色を見たことは多くあるし、深みや輝きなどはその時々によってさまざまであるが、そう言えばここまで綺麗な銀は見たことがない、と今さらのように思う。光を反射して煌めく様は陽光を弾く水滴によく似ていて、なるほど水の性を持つ彼女らしい。彼女の髪が綺麗なことなど、青龍はとうの昔から知っていたというのに。
それを口にするという概念は青龍の中には存在しないが。
「あの、青龍。ほんとに、もういいですから。もう、自分でやっても大丈夫だと思うから」
「だから少し黙っていろ。あと少しで終わる」
彼が言う言葉に嘘はなく。
事実作業はしばらくもしないうちに終わった。ついでなので上手い勝手が分からないながらも手櫛を使って整えてやる。
終わったぞ。告げれば即座に天后は青龍と少しだけ距離をとる。同胞に抱く印象としては間違っているのかもしれないが、他を警戒する臆病な野生動物のようだと思った。
「ありがとうございました」
ぺこり、と礼がくる。
帰るぞ。そう言って天后を見るも視線は絡まない。天后が頑なに目を逸らしている感が強い。俺が一体何をした。確かにことごとく彼女の抗議をあしらいはしたが彼女に不利益を与えたわけではなく、その点から考えるとむしろ青龍は天后のためになることをした。
不可解に思いながら、ふと気付いた天后の小さな異変に言及した。
「天后、顔が赤いがどうした」
「貴方がそれを言いますかっ!?」
「何だ、何を怒っている」
「怒ってません! 仮に怒ってるとしても、全部青龍のせいですっ!」
「俺が何をした」
「――――――っ…!」
本気で分からなかったから問いかけたのに、天后はふいと顔を背けてそのまま青龍の方を向こうとしない。ただ相変わらず頬はほんのりと色づいていて唇をとがらせていたのは分かった。
それを、可愛い、とは思ったのだけれど、やはりそれを言葉として伝える、という概念は青龍にはなく。
――本当に、一体俺は何をした。
ただ答えの分からない、そして分からないことに微かな不快感を覚える疑問を抱いたまま、彼らは安倍邸へと戻る。
その間、天后は頑なに青龍と目を合わせようとしなかったが、纏っている空気から怒っているわけではないことだけは知れた。しかし余計に天后の態度の理由が分からなくなり、青龍はもやもやと気持ちの悪い感情を持て余しながら、誤解を与えたくはないので天后には聞こえないように、小さく舌打ちをした。
彼女が考えていることが分からない、ただそれだけが理由で自分が苛立っているのだという事実に、彼はまだ気付かない。
「あの、青龍……もう、いいですから、自分でやりますから、その……」
「煩い。自分でやって酷くしたのはどこの誰だ。すぐ済むからおとなしくしていろ」
「……」
早何度目かになる控えめな抗議を切って捨てて、青龍は丁寧に天后の髪を梳いていく。――正しくは、戦闘と突風と彼女自身のせいで見事に絡まってしまった彼女の銀糸をほどいていく。
もともとは本当に小さなほつれだったのだが、気になって指摘してみたところ天后が自分で直そうとして、結果がこれだ。視覚での確認が不可能、かつ後ろ手での作業と言うことでやりづらいのは青龍にもよく分かるのだが、だからと言って、――普段様々なことをそつなくこなす女が、彼女の作業が終わるまで黙って待っていようとした青龍が思わず「代われ」と半ば強引に髪をいらい始める程度に不器用になるといったい誰が想像できる。
「………すまん」
「え?」
「もっと早く変わってやればよかった」
「――っ、それ嫌味ですか!? いいですここまででいいですありがとうございました後自分でやります!!」
「何故そうなる」
ここで第三者がいたのなら、お前の言葉選びが悪すぎる、と指摘が入るのだろうが、残念ながら指摘してくれる第三者がいない。
天后が怒った理由が分からないゆえに眉間の皺を一本増やし、しかしそれでも青龍の手は黙々と作業を続ける。
傷つけないように、千切れてしまわないように、丁寧に。
「こうなったのは初めてか」
「いえ……あの、普段は勾陣がしてくれるから……」
その勾陣が現在いるのは都から遠い出雲の地だ。流石に水鏡で物理的な接触ははかれない。
さらさらと、ほどけては指先から逃げていく髪に、どうしてこれが絡まるんだと疑問を覚えながら、綺麗な銀だとぼんやり思う。銀、という色を見たことは多くあるし、深みや輝きなどはその時々によってさまざまであるが、そう言えばここまで綺麗な銀は見たことがない、と今さらのように思う。光を反射して煌めく様は陽光を弾く水滴によく似ていて、なるほど水の性を持つ彼女らしい。彼女の髪が綺麗なことなど、青龍はとうの昔から知っていたというのに。
それを口にするという概念は青龍の中には存在しないが。
「あの、青龍。ほんとに、もういいですから。もう、自分でやっても大丈夫だと思うから」
「だから少し黙っていろ。あと少しで終わる」
彼が言う言葉に嘘はなく。
事実作業はしばらくもしないうちに終わった。ついでなので上手い勝手が分からないながらも手櫛を使って整えてやる。
終わったぞ。告げれば即座に天后は青龍と少しだけ距離をとる。同胞に抱く印象としては間違っているのかもしれないが、他を警戒する臆病な野生動物のようだと思った。
「ありがとうございました」
ぺこり、と礼がくる。
帰るぞ。そう言って天后を見るも視線は絡まない。天后が頑なに目を逸らしている感が強い。俺が一体何をした。確かにことごとく彼女の抗議をあしらいはしたが彼女に不利益を与えたわけではなく、その点から考えるとむしろ青龍は天后のためになることをした。
不可解に思いながら、ふと気付いた天后の小さな異変に言及した。
「天后、顔が赤いがどうした」
「貴方がそれを言いますかっ!?」
「何だ、何を怒っている」
「怒ってません! 仮に怒ってるとしても、全部青龍のせいですっ!」
「俺が何をした」
「――――――っ…!」
本気で分からなかったから問いかけたのに、天后はふいと顔を背けてそのまま青龍の方を向こうとしない。ただ相変わらず頬はほんのりと色づいていて唇をとがらせていたのは分かった。
それを、可愛い、とは思ったのだけれど、やはりそれを言葉として伝える、という概念は青龍にはなく。
――本当に、一体俺は何をした。
ただ答えの分からない、そして分からないことに微かな不快感を覚える疑問を抱いたまま、彼らは安倍邸へと戻る。
その間、天后は頑なに青龍と目を合わせようとしなかったが、纏っている空気から怒っているわけではないことだけは知れた。しかし余計に天后の態度の理由が分からなくなり、青龍はもやもやと気持ちの悪い感情を持て余しながら、誤解を与えたくはないので天后には聞こえないように、小さく舌打ちをした。
彼女が考えていることが分からない、ただそれだけが理由で自分が苛立っているのだという事実に、彼はまだ気付かない。
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